お金を払う心理

以前レポートを書いた第3回マネタイズhacksの動画があがっていました。レポートもよいですが、動画もその雰囲気が伝わってきていいですよね。

お金を払う心理

有料ゲーム危機の時代 iPhoneアプリは「ゼロ化」の法則に立ち向かえるか デジタル家電&エンタメ-最新ニュース:IT-PLUS

アンダーソン氏は、ゼロ化への対抗策として5つのルールを提案している。
1.最善のモデルは有料コンテンツと無料コンテンツをミックスすること
2.よそでも真似できるようなものを、有料限定にしてお金を取ることはできない
3.サイトの中で最も人気のあるコンテンツで料金を取ってはいけない
4.有料コンテンツはニッチに訴求しなければならない
5.ニッチは狭ければ狭いほどよい

 この5つの条件を満たし示唆に富むケースとして、韓国ネクソンの大規模ロールプレイングゲームメイプルストーリー」のアイテム課金モデルを紹介している。

 メイプルストーリーは、05年時点で北米で350万人もの登録ユーザーを集めている。ユーザーのプレー料金は基本的には無料で、ゲーム内の様々なアイテムを有料で提供している。プリペイドカードをコンビニで販売して決済を簡単にしたことで、10代に人気が出た。北米でゲーム内のアイテム課金を本格的に成功させた初のケースといわれている。

 アンダーソン氏はユーザー行動の観察から、ユーザーは「心理的に自由(フリー)」になるために、次のようなことにお金を払うと述べている。

アンダーソン氏はユーザー行動の観察から、ユーザーは「心理的に自由(フリー)」になるために、次のようなことにお金を払うと述べている。
1.時間を節約するために、お金を払う
2.リスクを減らすために、お金を払う
3.愛着を感じるもののために、お金を払う
4.ステイタスを得るために、お金を払う
5.何かを作るために、お金を払う

 これらから得られる教訓は比較的はっきりしている。仮に小さなゲームアプリであれ、ユーザーのニッチな要望を満たすような要素を組み合わせて入れ込んでおくべき、ということである。

 また、プラットフォーム化を目指せる余地を戦略的に持たせるべきでもある。何をもってプラットフォームというかは定義が難しいが、今までのようにハードウエアベンダーだけがプラットフォームホルダーなのではない。ソフト単体でも十分にプラットフォームになる。

 多様な動機を持ったユーザーが、特定のアプリを通じてコミュニケーションし、コミュニティーを形成していく仕掛けはすべてプラットフォームといえる。上記の3〜5は、まさに他のユーザーを意識することで行われる行動である。

 プラットフォームになる条件は明白だ。人数を集め、多くの人が継続的に使い続けてくれるかどうかにかかっている。ゲーム的なおもしろさは、自分と他人との相対的な比較によって生まれることが多く、それが人を熱中させる。そのためには参加してくれる人が多ければ多いほどいい。

 韓国のアイテム課金ゲームの場合でも、実際にお金を支払うユーザーは全体の10%以下で、5%程度まで下がる場合もある。しかし、5%が払うそのニッチ性こそが、ゼロ化の流れが及ばない領域であると考えることができる。

人がお金を払う心理について書こうと思ってたら、非常に質の高いエントリーがあがってきたのでありがたく便乗します。
特に、「4.有料コンテンツはニッチに訴求しなければならない」と「4.ステイタスを得るために、お金を払う」は非常に重要。アイテム課金MMORPGでは全ユーザーの1%が売り上げ全体の80%を占めていたとかよく聞く話。

元エントリーは素晴らしいのでけちのつけようも無いですが、あえて付け足すとしたら、

  • ランダムに対して、お金を払う
    • ギャンブルやガチャガチャやおまけ商法など、人はランダムに対してそれがどんなに確率が低くても過度な期待を持つ傾向がある。
  • 人に勝つために、お金を払う
    • 人は比べられたり競争させられたりした場合、相手に勝つためにお金を払いやすい傾向がある。
  • 期間限定に、お金を払う
    • 今なら○円引き!や今なら○○がつきます!など、人は時間に制限があるとお金を払いやすい傾向がある。
  • 人と会うために、お金を払う
    • 出会い系・人材紹介・イベントなど、人はコミュニケーションや会話に対してお金を払いやすい傾向がある。
  • みんながお金を払ってるから、お金を払う
    • 船が沈没しそうなときには日本人には「みんな飛び込んでいますよ」と言うなんてジョークがあるぐらい、日本人は他のみんなに合わせたがる傾向がある。

こんな感じでしょうか。ほかにもアポイントメント商法など、人をおだてていい気分にさせてお金を使わせる方法もありますが、方法自体は問題はなくても詐欺のイメージが強いのであえてはずしました。
この辺の話は小売業界などでよく聞く手法ですね。まだまだありそうな気がします。他にも知っている人がいましたらコメントやブコメTwitterに書いていただけるとありがたいです。

ソーシャルアプリ関連の講義

最近モバイル夜間大学で、ソーシャルアプリ関連の講義が多いみたいです。特にgumi国光さんの中韓のソーシャルアプリの現状が気になるところ。聞きに行ってみようかな。