OpenSocial入門 〜ソーシャルアプリケーションの実践開発
よういちろうさんから献本を頂きました。ありがとうございます。
この本は題名の通り、OpenSocialをこれから始める人のための本です。
OpenSocialとは何か?からorkutやPartuza!+Shindigで実際にガジェットを開発するところまでしっかりと解説されています。
少し気になったのは、JavaScriptの書き方がグローバルを汚染しまくりで古い書き方だったところや、Gadget XMLをアップロードする手順や具体的な負荷対策手順を省いたところ。前者は入門本としてはこちらのほうがよいかもしれないが、後者はもうちょっと詳しく説明して欲しいと思いました。
それでもXMLやAPIの仕様やキャッシュの制御や国際化やOAuthやあまり説明されないfeatureの細かい仕様まで網羅されており、OpenSocialに冠する日本語の情報が一番充実しているのは間違いなくこの本なので、これからOpenSocial始めようという人も、既にOpenSocialでアプリ作ってる人にも薦められる良本でした。
オープンに
第1章ではOpenSocialの概要について説明しているのですが、SNSの利用者やガジェット開発者だけでなく忘れられがちなSNSプロバイダー立場も書かれていたことに感動した。
日本にはまだまだOpenSocialプロバイダーが足りない。OpenSocialはApache Shindigというオープンソースの実装まで公開されているため、誰もがOpenSocialガジェット開発者にもなれるし、(ソーシャルグラフさえあれば)OpenSocialプロバイダーにもなれる。
日本のSNSやソーシャルグラフプロバイダーがもっとOpenSocialに参加してくれるといいな。モバゲーやはてなやメッセンジャーやMMORPGみたいなゲームだって、ソーシャルグラフがあるWEBサービスなら何処でもOpenSocialプロバイダーになれるのに。
プラットフォームというものが単品ではただの囲い込みになってしまっていた状況を、オープンな仕様にオープンソース実装も伴うことで、誰もがプラットフォーム提供側にもなれる環境を整えてひっくり返そうとしているOpenSocialの思想は素晴らしいと思う。ただAPIを公開しただけで満足していたウェブサービスは見習わなければならないよね。
もっとオープンオープン!
OpenSocial hackathon
そういえばデブサミ2009でOpenSocialパネルディスカッションとOpenSocial hackathonがあるので行ってきますよっと。